ああとうとう始まってしまいました。
昨晩寝る前にオスの耳に少しの血を確認。
今朝、やはりオスの左耳に明らかにナイルからの攻撃を受けた傷がみられました。
母乳を与える気マンマンのナイル。
メスの耳には傷は見られない。
今までの私なら、もう少し様子を見ていたことでしょう。
しかし。。。
2012年、私がナイルの出産に立ち会わなかったこと
および授乳室をきちんと作れていなかったために2匹死なせてしまいました。
2013年、耳に傷跡があったにもかかわらず
もう少しその傷のあるフェネックベビーをナイルのそばに置いてやろうと思ったために
死なせてしまいました。
2014年、攻撃されていない1匹だけをナイルに託し
耳に傷のあった2匹をナイルから離して人工保育に切り替えたところ
ナイルのそばに残った1匹が、逆に母乳を飲めずに衰弱死してしまいました。
同じ過ちは絶対に繰り返してはなりません。
1匹の耳に出血が見られた今朝、2匹ともにナイルから引き離しました。
1時間おきの人工哺乳の始まりです。
赤ちゃんを引き離す時のナイルの目。
全てを察したようなナイルの目。
赤ちゃんを見送るナイルの姿。
フェネックにも母性はあるでしょう。
ナイルの気持ちを思うと胸が痛くて痛くて。
ナイル、3日間育ててくれてありがとう。
後は人間に任せておくれ。
<朝の体重>
オス:57g
メス:53g
ちゃんと母乳を与えてくれていたんだよね、ナイル(涙)。
人工保育の基本セット。
シリンジはまずは1ccの細いものからスタートです。
ナイルは私には気を許しています。
赤ちゃんを触っても写真を撮っても思いきり覗き込んでも怒りません。
いったん赤ちゃんを取り上げても、ナイルに戻せばまた母乳を与えます。
しかしひとたびベビー達に他の人間の臭いがつくと
ナイルの態度は180度変わります。
誰かが赤ちゃんに触れたら、もうナイルはベビーを育てません。
母乳も与えませんし、優しく自分の体温をわけてやることもしません。
いくらナイルが私になついているフェネックとはいっても
そこはやはり野性味が出てきてしまうところなのです。
今回、1匹の赤ちゃんの耳に出血が見られたため
2匹ともナイルから離すことに決めました。
その後複数の人が赤ちゃんを触りました。
試しにその赤ちゃんをナイルに渡してみましたが、
もうまるで「よそもの」を見るような様子です。
寂しいですが、これが現実。
かわいいナイルは犬ではありません。猫でもありません。
やはりナイルはフェネックキツネ。キツネなんだなぁ。。。