? きつめのきつね・フェネックベビー成長記録2015・17日目
2015年6月15日(月曜日)・17日目
また下痢が始まっちゃいました。
荒れたお尻にはベビーパウダーよね。
あたしのお尻、早くよくなあれ。
フェネックを飼ったことのある人ならわかるはず。

・近寄ってこない
・尻尾を振ったことがない
・慣れていない
・ケージから出して、それをもとに戻す時は2人がかりor3人がかりorそれ以上

そんなフェネックが脱走したらどうなるか。

慣れたフェネックを飼育している人でもその行き着く先に待つものは容易に想像がつきます。

やってしまいました。

フェネック飼育歴10年にして初めてフェネックを逃がしてしまいました。

しかも我が家で一番慣れていない、上述の項目に全てあてはまるパピルスを
私は不注意で外に逃がしてしまいました。

まじであり得ません。

走り去っていくパピルスの後姿を見ながら
感じる失望感は経験者にしかわかりません。(ってか、普通経験しない。)

慣れていないフェネックを捕まえるということは
野生のスズメを素手で捕まえようとするのと同じこと。
フェネックを逃がした飼い主にアドバイスするとすればそれは

「あきらめなさい」

以上。

フェネックに帰巣本能はありません。
名前を呼んでもつかまりません。

ましてやパピルス。。。

放す時は、犬用のリードを2つ連結して放す必要のあるフェネック。
それがないときは、家族総出で囲い込んで掴み捕獲するフェネック。

パピルスはそんなフェネックです。

サッカーをやらせたら、ドリブル10人抜きです。

捕まえたい人間。
捕まりたくないフェネック。

対峙したら、フェネックは相手の右から抜けるか左から抜けるか
フェイントまでかけて相手の横を猛スピードですりぬけます。
その瞬発力やたるや、犬や猫の比ではありません。

犬猫のように捕まえられると思ったら大間違いです。

普通には捕まりません。
ニホンザルが逃げたときに警察が行う捕獲活動と全く同じ体勢がなければ
よほど慣れていない限り、外に逃亡したフェネックは人間には捕まりません。

でもトトメスだったら捕まったでしょう。
てまりだったら問題なかったでしょう。

しかし逃げたのはパピルスでした。

というか、すぐに捕まってくれるような慣れたフェネックは
そもそも逃げないのであります。

逃げたフェネック=慣れていないフェネック

悲しい方程式です。

通常、フェネックやフェレットなどのエキゾチックアニマルは
逃亡した場合は、家の近くを探すと発見できます。
逃げ出した翌日に家の敷地内で見つかるというのも割と多いです。
すなわちあまり遠くにはいかないのです。

帰巣本能のないエキゾチックアニマルは
いったん家を離れたら帰ってこられません。
しかし元来臆病で警戒心の強い野生の習性を持つ動物は
逆に遠くにいかずに逃げた家のすぐそばに留まります。

ところがパピルスは違いました。
様々な生活音に驚きながらも遠くへ、遠くへ、駈け出してしまいました。

パピが逃げ出した時に一瞬私の中では
このまま追いかけず放っておこうか?その方が近くで見つかるのでは?
という考えが生まれました。

しかしタッタカと走って行くパピルスが
この家を覚えて戻ってくることはないでしょうし
ましてや家の至近で怯えながら震えて待っているようなことは
絶対にないでしょう。

走り去るフェネック、パピルスの後姿を見送りながら
私はその時点でもう諦めました。

それでもまだ何かの衝動に駆られ
パピルスを追いかけて道路を走り始めました。

追えば逃げます。
近くに寄ってもササッとフェイントをかけて
さらに遠くに走り去って行きます。

捕まえられる可能性などなく
捕獲できる器具も何も持たず
タオル一枚を握りしめて私はパピルスを追いました。

逃げるフェネック。
その後ろから、お風呂上がりでバサバサ洗い髪の
パジャマでしかも裸足の私。
(パピルスが逃げた瞬間、靴を履く余裕などなく玄関を飛び出したため。)

さまざまな近所の人に出会いながらも
私はパジャマに裸足という奇異な格好で
どこまでもどこまでもパピルスを追いかけました。

フェネックがここまで逃げ出したら
私の手に戻ってくるとすれば可能性として挙げられるのは
交通事故に遭うことです。

飼い主の私が捕まえられないフェネックを
近所の人が2~3人集まったからといって捕まえられることはないでしょう。
物理的に動けなくなる状況にならない限り
パピルスの逃亡を止めることはできないのです。

死なない程度に、骨折程度に車にぶつかってくれ。

そう願いながらパピルスを追いかけました。
車のドライバーにはとんだ迷惑なのは百も承知。
もう頭の中はぐっちゃぐちゃです。

走って走って、その最中にジョギングしていたおっちゃんまで巻き込んで
40分が過ぎたころ。
車の往来が激しい大通りの1ブロック手前の道で

パピルスは奇跡の確率で私に捕獲されました。

慣れていないフェネックを素手で屋外で捕まえる。

逃げたフェネックを無事にまた抱ける。

これってほんと、フェネックを飼った人にしかわからない
奇跡の驚きであります。

まさか。逃がすなんてありえない。

私も10年間、ずっとそう思ってフェネックを飼育してきました。

まさか。

ちょっとした不注意と思いがけないフェネックの動きが絶妙にマッチしてしまい
逃亡が実際に起きてしまいました。

フェネックを逃がしてしまったことが自分で信じられないのですが
フェネック逃走+無事捕獲から4時間経った今、
裸足で道路を駆け続けた足の裏に感じる違和感が
あれは現実だったのだと私に教えてくれます。

ほんっとーに、ほんっとーに、よかったです。

フェネックはやはり野生の動物であることを
思い知らされた一件となりました。
目が少し開きました♪