フェネックのペアがそれぞれ交尾に至るまでの様子を
毎年飼い主がハラハラしながら見守りつつ
日々気づいたことを書き留めています。
これは飼い主の私にとっての大事な備忘録。
そして、まだ数がそんなに多くないフェネックの繁殖者にとって
少しは参考になれば、という思いで公開しています。
<2017年2月16日(木曜日)>
昨日辺りからラムセスがケージの外におしっこを飛ばすようになり、
その回数が気になっていた。
そして今朝からはその回数はさらに増え、しかも1回の量は3滴くらい。
明らかなマーキングだ。
私に向けて飛ばすことや、
ケージの下のトレイを交換中にトレイ側に飛ばすこともある。
これはもしや。
朝からパピルスをつかまえて陰部を確認。
何となく、という感じ。
しかしこのラムセスのマーキングの回数やその量、
そして顔の表情や目つきを見ても怪しい。
これはやっぱりもしや。
予感は的中し、夜にはラムセスは完全に発情していた。
夜に部屋に放してやると、ラムセスはパピルスを追い掛け回し、
乗っかり、クククククと言いながら腰を振っている。
パピルスはそれはそれは嫌がり、
「来ないでよっ」「あっち行ってよっ」とキャーキャー鳴きながら逃げ回る。
そんなパピルスをまた捕まえて陰部チェック。
うーん。特別ふっくらしているわけではないけれど、
なんとなく色がうっすーーーいピンクかなぁ。
他のメスたちの大事なところを確認すると、
まったく発情していないのがわかった。
複数のペアを飼育していると、こういうときに比較ができるから有難い。
他のメスの陰部はパピルスに比べて小さい。
色も変なたとえだが死人の肌のような色。
それらと比べるとパピルスのは生きた人の肌という感じ。
ラムセスも捕まえてタマタマのチェックをする。
特別膨れているわけでもないし、赤みを帯びているわけでもない。
しかしラムセスがこれだけ激しくパピルスに乗っかり始めたということは、
明らかにパピルスからホルモン分泌に伴う特別な発情臭が出ているのだろう。
そしてパピルスが発情を始めたとすれば、
1週間後の2月23日あたりに交尾すると思われる。
気が立っているラムセスは遊び時間にもパピルスを追い掛け回す。
しかしてまりのことは追いかけない。むしろ威嚇して追い払っている。
少しだけてまりのお尻の匂いを嗅いでいたが、
見向きもしなかったということはてまりが発情していないということだろう。
ところが大きなタマタマが自慢の緑は、
発情しているパピルスに向かっていくことがない。
ラムセスが「俺のオンナに手を出すな」オーラを出しているせいもあるが、
やはり緑のなかではもうてまりが妻であり、
妻以外のメスは追いかけないということか。
夜にもケージの中でぎゃあぎゃあ声がしていたので、
ラムセスがパピルスに襲い掛かっていたのだろう。
この調子で他の2匹のメスも発情してくれたらいいのだが。
ゴールデンウィーク前の出産を促すために
温度作戦を実行しようと思っていた矢先にパピルスが発情した。
なんというか。。。フェネックの繁殖はなかなか面白い。
計画と合致するといえばそうなのだが、
パピルスの発情に伴い部屋の温度設定を18度にした。
今年は冬の間から部屋の温度を調節して
発情を促せるかどうかの実験を行っている。
これが功を奏すかどうか。わからないけれど、これもまた楽しい。
<2017年2月17日(金曜日)>
期待していたラムセスのノリノリも、昨日1日だけだった。
今日は全くもっていつものラムセス。
いったいなんだったんだろう。。。
<2017年2月20日(月曜日)>
相変わらずおしっこの飛び出しが多いラムセス。もはや単なるクセなのか?
パピルスを捕まえて陰部のチェック。やはり少し膨れているような気がする。
ただし色はうっすーーーいピンク。白に近い色。
てまりを確認すると、少し膨れているような気がする。色もきれい。
それに比べてナイルのは。。。しょぼんとした死人色。
今日も室温は常に18度を保つ。
どうしようかと迷ったが、一度始めたのだから逆に後戻りはしない。
今年の新しい試みとして室温の調整をすることは去年から決めていたこと。
実際に始めるとやはりフェネック達の体にとって良いのかどうかと
悩みが入ってしまう。
しかしもう始めちゃったんだもの。逆に寒い室温に戻したら、
それこそフェネックの体によくないだろう。そうだ。貫かなくては。
<2017年3月1日(水曜日)>
朝、ラムセスがパピルスのお尻をやたらと嗅いでいた。
夜にメス3匹の陰部を確認。
パピルス・・・片側3mm~4mm程度。相変わらず。
てまり・・・一番膨れているかな、という印象。
もう3~4日前から大きくなっている。
ナイル・・・昨日か一昨日までは死んだようになっていたのに、
今日は膨れているのがわかった。パピルスと同じく片側3mmくらい。
試行錯誤の結果が良い方向に動いている感じがする。
フェネックの発情期を早められたかな。
てまりが、メスなのにマーキングの回数がやたらと多い。
<2017年3月2日(木曜日)>
メス3匹がそろって発情の兆しがあるものの、
オスはこれといって大きな変化が見られない。
ラムセスだけは、マーキングの回数が増えたり
パピルスのお尻の匂いを嗅いだりと、ちょい普通ではない状態ではあるが、
それでもいわゆる「うげ。発情期が来た!」と思える怖さがない。
他の2匹はもっと「普通」。
緑のタマタマも膨れてはいないし。
黒いぽっちが目立ってきたかな?という程度。
もっと「普通」なのはトトメス。
一番わかりやすいオスに変化が見られないということは、
メスの陰部が膨れだすと同時にホルモン分泌が始まるわけではないらしい。
発情期を早められないかという希望のもと、
今年の1月から試行錯誤してきたため
メスの陰部を確認する時期が例年より早い気がする。
もしかしたら今までも、
明らかな発情の様子が見られる前に
実はメスの陰部は変化していたのかもしれない。
でもなぁ。
去年まで発情しなかったメスたちの陰部はよーく確認していたはずだしなぁ。
となると整合性が取れないなぁ。
計画では3月3日に発情開始。3月10日に交尾。4月29日に出産。
これを目指していろいろと試してきた。
今日は3月2日。うーむ。あと1日しかない。
明日になったら本格的な発情に入ってくれるだろうか。
<2017年3月4日(土曜日)>
朝、てまりを確認するとピンク色になっていた。昨日までは白っぽかったのに。
そしてさらに膨らんでいる。
緑を見ると、タマタマがピンクになって膨れていてた。
やはり黒いぽっちはこの前触れだったんだ。
2匹とも陰部は発情しているのだが行動が伴わない。
やたらとてまりがマーキングしているけれど、
それ以外はこれといった変化は見られない。
ナイルとパピルスは相変わらずだ。
ちょっと膨れているが、色がまだ白い。
<2017年3月5日(日曜日)>
3匹のメスの様子は昨日と同じ。
パピルスはてまりの匂いを嗅ごうとする。
てまりはラムセスのおしっこの匂いをかき消そうとする。
緑はラムセスのおしっこの匂いを嗅いでも、
自分のおしっこで上書きすることはない割には、
ラムセス本人に食ってかかっていく。
トトメスにも凶暴性はまだ見られない。
ナイルはちょっと甘ったれかな。
甘ったれと言えば、てまりがまさにそうだ。ものすごく甘えてくる。
発情期の特徴だ。
てまりは発情しても交尾をしないフェネックなのか。
緑も発情しても襲い掛からないフェネックなのか。
それはそれで良いカップルなのかもしれないけれど、
飼い主としては可愛いてまりの子供を見てみたい。
一番懐いてくれているフェネックだから。
<2017年3月6日(月曜日)>
朝、緑が外におしっこを飛ばした。
それまでにもやっていたであろうことは、
窓ガラスの汚れから見て取れるのだか現場を見たのは初めてだった。
発情期の特徴なのか、それとも単に緑のクセなのか。
ラムセスはパピルスの匂いを少し嗅いでいる。
てまりはピンク色が濃くなり、桃色に。
それと同時に甘え度がさらにアップした。
私の顔を見ると、てまりも緑も尻尾を振る。
てまりが撫でて撫でてとアピールし、緑が割って入ろうとする。
これは今までなかったことで、緑はてまりには逆らうことはなかった。
しかしてまりに割って入ろうとする。
緑の発情期の症状は甘えたさんになることなのだろうか。
オスの発情期は凶暴になるだけだと思っていたけれど
これもまた個体差なのだろうか。
<2017年3月7日(火曜日)>
朝、ケージの中でラムセスがしきりにパピルスの匂いを嗅いでいた。
だんだんホルモンの分泌が行われているのだろう。
てまりと緑は相変わらず。
緑が撫でてもらっているときにてまりが割り込もうとすると
緑がうー、と唸った。珍しい。
てまりには絶対に頭が上がらない緑だったのに。
夜、てまりの陰部は少しピンク色を失ったように見える。
うーん。やっぱりダメだったかな。
そう思いながらも、大きな予備ケージを出してキツネ部屋に設置した。
てまりと緑にはしばらくこのケージで暮らしてもらおう。
後片付けが掃除も含めて嫌だったから、
なかなか腰が上がらなかったけれど、さすがに今年は出してみよう。
新しいことをやると、
元々のペアの発情にも影響してしまうのではないかと懸念している。
ラムセスにはあまり影響はないようだが、
パピルスは隣に新しく来た2匹に敏感になっていた。
ここにきて、ナイルとトトメスに発情の兆しが
ほとんど見られないことが不安でならない。
しかし温度設定はいまから変えるつもりはないし。。。
飼い主の判断ひとつで繁殖に影響を与えかねないが、
判断するのは私しかいない。吉と出るか凶と出るか。賭けのようだ。
<2017年3月8日(水曜日)>
【てまりと緑】
てまりの陰部は朝は絞り出すと白汁が出た。
夜は粘着性のある直径1mm程度の白い液体が丸っこい状態で上部についていた。
緑のタマタマは本気の発情期ではない。
朝に陰部をつまんでみようと思ったが激しく抵抗された。
ラムセスに対して異常に敵対心を抱くようになり、積極的に喧嘩を売っている。
緑はてまりの陰部の匂いを嗅ごうとすらしない。
逆にてまりが緑の上に乗っかる。上下関係をはっきりさせている証拠であり、
完全にてまりのほうが緑より力が上だ。
発情期になるとそんな上下関係など覆されるほど
オスがメスに襲い掛かるのだが、緑にはその様子が見られない。
本当の意味で緑に発情期が訪れていないのか、
それとも緑のフェネックのオスとしての本能よりも
てまりの気の強さが勝るのか。はたまた根本的に相性が全く合わないのか。
しかし互いに顔を寄せることもあるし、
たまにだが体をくっつけて寝ていることもある。
決して嫌い嫌いという関係ではないはずだ。
てまりの陰部を指で揉んでみると柔らかく感じた。
【ラムセスとパピルス】
朝はそんなことはなかったのだが、
夜になるとチョイノリの次の段階であるマジノリに近い状態になった。
ものすごく嫌がって逃げ回るパピルスを背後から乗っかって、
あの独特のコココココという鳴き声を上げながらラムセスが腰を振る。
2匹の食欲が3日前から明らかに減っているのを感じたので、
今日はさらに少なくした。
いつもならラムセスがパピルスのエサを奪ってまで食べるのに、
今日は逆だった。ラムセスがすぐにお腹がいっぱいになるのだろう。
エサへの執着を失っているせいか、パピルスのほうがガツガツ食べていた。
ラムセスが近づくといつもなら逃げてラムセスに餌を譲るパピルスが、
今日は牙を向けてラムセスを追い払った。
パピルスの陰部はてまりほどピンク色ではなくうすーいピンク。
大きさもてまりほどではない。
ケージのなかではラムセスがパピルスに乗っかろうとして
パピルスに大声で怒られ、ラムセスが逃げて両手をケージの高いところに
引っ掛けて立っちのポーズをとる。
このペアはあと1週間以内に交尾してくれるかな。
【ナイルとトトメス】
全く変化なし。
ナイルの陰部はパピルスよりも白かった。
今日から全員の食事の量を若干減らした。
<2017年3月9日(木曜日)>
パピルスの大事なところの上部にゴマ粒ほどの白い液体がついていた。
ラムセスはマジ乗りしているがパピルスは嫌がっている。
ラムセスは10秒おきにおしっこをしている。
ケージの中にいる間は外に飛ばし、
室内に出してやるとそこらじゅうにひっかけている。
さらに他のキツネと一緒に放すとやたらと喧嘩を売りまくるので、
今日から3ペアずつ別々に放すことにした。
それでもケージの中から外を横切る他のフェネックに
きぇきぇ大声で暴言を吐いている。
ナイルの大事なところがふっくらしてきた。しかしトトメスは無反応。
<2017年3月10日(金曜日)>
パピルスの大事なところは、つまむと粘着性のある液体が出る。
量はてまりの方が多い。
ナイルはケージの柵越しに見ても明らかに桃色。それでもトトメスは無反応。
もしかしたら今年からもう交尾をしないかもしれない。
<2017年3月11日(土曜日)>
朝、ラムセスとパピルスは大人しかった。
もうラムセスはパピルスに乗っかる様子がなかった。
これは昨晩、交尾したのかも知れない。パピルスの大事なところをつまむと、
さらっとした白い液体が出た。ラムセスの大事なところの周辺の毛に、
ほんの少し血のようなものが見られた。
パピルスの後ろ足近辺の毛が濡れていて、
例の線(ナイルは線だがパピルスのは直径2cmくらいの円形)があった。
うーん。。。交尾したのだろうか。
それまで鬼のようにパピルスを追いかけまわしていたラムセスは、
パピルスの前にコロンと横たわりお腹を見せてチュウをせがんでいた。
ナイルはトトメスに甘える。トトメスの前にコロンと横たわる。
しかしトトメスが無反応。やっぱりもうダメなのかな。
もう2匹の赤ちゃんを見ることはできないのかも知れない。1日落ち込んだ。
<2017年3月12日(日曜日)>
思えば数日前、トトメスをケージに戻すときに右前足を痛めた様子だった。
今日も歩くときはびっこを引いて前足をかばっている。
痛いのかな。痛いんだろうな。
ナイルの大事なところはケージ越しに見てもふっくらしているのが明らかなのに、
トトメスには発情の気配がないのももしかしたら前足の痛みのせいかも知れない。
てまりは緑に甘えている。
甘え方がへたくそなのだが、一生懸命頭を垂れて緑に近づいている。
しかし緑としては、てまりの気を強さを知っているがゆえに
安易に甘え返そうとしない。
緑がとっても甘えん坊になった。かわいい。
そしてトトメスもやたらと甘えん坊になっている。ラムセスも。
発情期のオスは凶暴になるはずが、今年は何だか変。
夕方、トトメスがナイルのお尻の匂いを嗅いだ。
その姿を見ただけで涙が出そうになった。嬉しかった。
あれだけ前足をかばっていたトトメスが、
かぼちゃを与えるとナイルのぶんまですごい勢いで奪った。なんだよー。
<2017年3月13日(月曜日)>
朝、トトメスがナイルのお尻の匂いを嗅ごうとするとナイルが
きゃう と鳴いて嫌がった。
トトメスが前足をかばわなくなった気がする。治ってきたのかな。
暖房を切って家を出た。
夜にラムセスがパピルスに乗っかり始めた。
昨日の夜にパピルスの大事なところを確認すると。
もうだいぶ色も白くなりしぼみ始めていたのに。
確かに発情3日目で交尾は早いなと思っていたのだが、
やはり発情1週間が交尾のタイミングなのだろうか。
てまりと緑は甘えたさん。かわいい。
<2017年3月14日(火曜日)>
朝からラムセスがパピルスにイレ乗りだった。
パピルスもきゃうと鳴くものの、そこまで嫌がる様子もなく体を沈め、
ラムセスを受け入れている。
フェネックの繁殖・交尾のページにも書いたが、
フェネックの交尾には段階がある。今日のラムセスはその最終段階の状態だった。
単に腰を振るだけではなく、こすりつけるようにして両足が浮く。
1度ではつながらず、何度も挑戦するがその挑戦が終わるたびに
パピルスもラムセスも自分の大事なところを舐める。
寒いのにラムセスは口を開けて舌を出してはぁはぁしている。
こうなると結合するのは今日中、しかも午前中だろう。
さらに言うなら午前中の早い段階、7時半くらいかな。
遅くとも8時には結合するだろう。
と思っていたら、出勤途中に家にいる母からメールが来た。
「今交尾成功」
何かの暗号かと思った(笑)が、時間は7時10分。おおお。やっぱり。
となると、
フェネックのメス側の大事なところの所見変化としては以下のとおりだ。
ややふっくらで色は白
↓
ふっくら桃色
↓
粘着質の白い液体
↓
さらっとした白い液体
↓
やや白っぽく萎んでくる←ここで交尾
これが正しければいいと思う。というのは、
萎んだところで交尾するのが
もしかしたら排卵を過ぎて交尾には遅いのかも知れないから。
人間のリズムを考えると、
フェネックの分泌物と人間のおりものは似ているのだろうか。
【ナイルとトトメス】
ナイルが「ふっくら桃色」であるが、トトメスに発情の気配がない。
まだ液体は出ていない。
ナイルから白い液体が出てきたら、今度はその粘り気について確認してみよう。
夜。
【ラムセスとパピルス】
ラムセスが凶暴になっていた。
朝に手を少し咬まれたので夜はケージの中には手を入れないでおこう。
いつもならケージの扉を開けると外に出てくるのに出てこない。
ラムセスが出ないのでパピルスも出ない。
パピルスの大事なところを確認したいのに、
ラムセスが殺気立っているので手を入れられない。
ケージの扉をあけてケージ内に手を伸ばすだけで唸るんだもん。
さらにケージ越しに体を触るとこれまた怒る。
パピルスは「もういいのよっ。終わったのよっ。もう嫌なのっ」と
きゃうきゃう言ってラムセスを寄せ付けない。
ラムセスが背中に乗っかっても、
朝のように後ろ足(腰)を浮かせることはなく、完全に伏せの姿勢をとる。
パピルスがお水を飲んでいるとき、
目の前に愛する妻キツネのお尻を見ていたラムセスが、
「そこにお尻があるのに乗っかれない。乗っかったら怒られる」
という顔で、ちらちらパピルスのお尻を見ていたのが面白かった。
パピルスに怒られてケージの端に逃げて立ち上がったところを見ると、
交尾が終わって力関係がまた変わってきたことがわかる。
【てまりと緑】
てまりは緑にすりよるが甘え方がへたくそ。
そのくせ緑がてまりのお尻の匂いを嗅ぐと怒る。
緑のタマタマは膨らんできたのがわかる。
しかし何かあるとてまりが緑に乗っかるので、
2匹が精神的に発情しているとは言えないかな。
ただ、てまりも緑も自分の大事なところを少しだけだが舐めていたので、
多少の変化はあるのかも知れない。
【ナイルとトトメス】
ナイルのおしっこに、トトメスが異常に反応を示していた。
ナイルがしたばかりのおしっこを、くんくんとしつこく匂いを嗅いでいる。
ペットシーツで吸い取って別の場所にそのシーツを移動しても、
わざわざ追いかけてそのシーツの匂いを嗅ぎ続ける。
ナイルのお尻の匂いを嗅ごうとするが、ナイルが怒る。
ナイルの大事なところはふっくらしているが分泌物はまだ出ていない。
乾燥した感じに見える。
まだナイルがトトメスの上に乗っかるので、
互いに発情しているという感じではないのがわかる。
<2017年3月15日(水曜日)>
朝
ラムセスはパピルスのお尻を追いかけるものの、乗っかろうとしない。
トトメスがナイルのお尻の匂いを嗅いだ瞬間にナイルが怒った。
夜
ラムセスは全く乗っかろうとしなくなった。
パピルスの大事なところを見ると、明らかにこの前とは違うのがわかった。
なんていうか、きゅっと締まった感じ。
そして白い粘着質っぽい液体がべっとりと出ている。
まるで外にはそれを出さないぞ。外からももう何も入れないぞ。
と言っているかのよう。
トトメスがナイルにちょっかいを出した!
そしてあの独特なきゅるきゅる声も1秒程度だったが出した!
ナイルはすぐに伏せの体勢に入ってからトトメスに怒った。
「まだよ(怒)」と言っているようだ。
トトメスの前足も治ったし、少しだがナイルのお尻の匂いを嗅ぐ。
期待すると交尾をしなかったときの失望が大きいから(てまりの件もあるし)、
ここはもう2匹に任せよう。
2匹がもう子孫は残さないと決めたなら、
あとは2匹だけで仲良くこれからも生活してもらいたい。
ふと6匹の顔をよーく見ると、6匹とも全く違う顔つきをしているのがわかる。
性格もばらばら。
フェネックはどれも同じ顔で同じ性格と思っていたむかーしむかしが懐かしい。
6匹とも違う。しかし6匹全てがかわいいのは同じ。
<2017年3月16日(木曜日)>
ナイルの大事なところはかなりふっくらしていて、
遠目からでもナイルがお腹を出すように転がると目立つほど。
ナイルの体をつかまえて、トトメスの鼻先に
ナイルのだいじなところをもって行くと、トトメスがくんくん匂いを嗅ぐ。
しかしナイルの体は固まったままだし、
私が手を放してナイルを自由にするとナイルがトトメスを追い払う。
うーん。。。やっぱり今年からダメなのかな、もう。
てまりの大事なところは徐々にしぼんできた感じがする。
<2017年3月17日(金曜日)>
夜、トトメスがナイルに乗っかりだした。
あの独特な声を出して乗っかる。
しかし今年は乗っかるまでの間のほんの数秒だけ鳴いて
乗っかりだしたら声は出さない。
昨日あたりから安心して見ていられるようになった2匹。
交尾する。絶対2匹は交尾する。
そう信じて見守っていた。
実際に交尾に至りそうなのを見て嬉しくなった。
やっぱりこの2匹の子供が私は見たい。
私にとって、初めての動物の子供がこの2匹の赤ちゃんだった。
私に動物の出産を初めて見せてくれた2匹。
特別な2匹。
今日乗っかりだした2匹を見て交尾の日を予測。
日曜日の朝。2日後の日曜日の朝7時くらいまでには
フェネックの交尾が見られるだろう。
<2017年3月18日(土曜日)>
ケージの中でも乗っかるトトメス。
去年もそうだったが、前のような凶暴性は全くない。
ナイルはあまりケージの外に出たがらず
出てもすぐにケージの中に入る。
トトメスを受け入れる体勢に入っているのだろう。
しかしまだ時々トトメスに怒っている。
「まだよっ」と言っているかのようで可愛い。
食事の量も減った。
【てまり】
ラムセスのお尻をラムセスがくんくん嗅いだ。
すぐにてまりが嫌がったけど。
てまりの大事なところはもう発情していない。
しかし完全に萎んではいない。
まだチャンスがある。。?いやいや、もう排卵の時期は過ぎただろう。
今年もてまりは交尾に至らなかった。残念。
<2017年3月19日(日曜日)>
朝早く起きなくちゃなぁ。。。とわかっていたのに
布団の中でぐずぐずしてしまい、
ようやくキツネ部屋を見に行けたのが7時半。
ナイルとトトメスがくっついていた。
というか、キツネ部屋に向かう途中で
ナイルの叫び声が響き渡っていた時点で
交尾しているなぁというのは想像していたのだが。
交尾の瞬間を見逃してしまった。
くっつきながら逃げながら
きゃぁきゃぁ鳴くナイルと
うぅーうぅー唸るトトメス。
少しでも気を紛らわせようと
ドッグフードを2匹に与えた。
食べたのはナイルだけ。トトメスは口を付けようとしない。
8時35分に見たとき
2匹はようやく離れていた。
たぶん離れたばっかりの様子。
自分の大事なところを2匹とも必死に手入れしていたから。
トトメスをると、大事なところがちょこっと出ていた。
濃いピンク色だった。
しばらくしてナイルが寝そべる位置を変えた。
トトメスに向かっていったのだ。
トトメスに甘えるように、トトメスにくっつくために
トトメスの体に自分の体を押し付けて
体を伸ばして眠りに就いた。
トトメスはナイルの体にくっつきながら
しばらく自分の毛並みの手入れをしていた。
特に足は念入りに。
そしてナイルの背中を枕に眠りに就いた。
フェネックは夫婦愛が非常に強い動物だ。
一夫一妻制で他のフェネックとは交尾をしようとしない。
ナイルとパピルス、2匹のメスが同時に発情しても
そのメス達に乗っかるのは決まったオスだけ。
ナイルにはトトメスが、
パピルスにはラムセスが乗っかる。
【てまりと緑】
てまりは性同一性障害なのかと疑いたくなる。
ナイルとトトメスがきぇきぇ鳴きながらくっついているときに
その声に誘われたのか
てまりがしきりに緑の上に乗っかり腰を振っていた。
優位を決めるためにメスがオスの上に乗ることはある。
それは普段からそうで
かかあ天下のフェネックペアの場合、
発情期以外はメスがオスの上に乗っかることが多々ある。
しかし今日のてまりのように明らかに腰を振るのは初めてだった。
うーん。。。てまりはメスだが心はオスなのかも。
<2017年3月21日(火曜日)>
2ペアが交尾を済ませ、今年の我が家の発情期フィーバーも終わった。
さあ今度は出産までの甘ったれのキツネ達の相手に忙しくなる。
交尾直後から既にもう変化が見られたのはナイル。
ごろんとお腹を出して撫でて撫でて。
今までも転がってお腹を見せることは毎日してくれているが
交尾後から出産までのそれはまた違うものがある。
朝から5匹の相手は大変だ。
手は2本しかないのに、5匹みんなが
「私を撫でて」「僕を撫でて」となるのだから。
1匹だけ、パピルスだけはクールだ。
しかし甘えたい気持ちがあるのはわかる。
やっぱりフェネックは交尾から出産までは
オスもメスも甘えっこになるらしい。
てまりと緑は例外。
交尾もしていないのにやたらと甘えてくる。
どうせなら交尾してくれればいいのに、と勝手に思ってしまう。
<2017年3月22日(水曜日)>
フェネック達の甘え度は日に日に増している。
私の姿を見かけると きゃぁー と叫んでお腹を出して尻尾を振って。
ナイルは私が近づくとお腹を出してすぐに目を閉じる。
撫でてもらえることがわかっているから。
交尾前はナイルは頭や首の後ろを撫でることはあっても
お腹を撫でることはなかった。撫でさせてくれなかった。
しかし交尾後は違う。むしろお腹の辺りを撫でてもらいたいようにさえ見える。
てまりのおっぱいが少し膨らんだような気がした。
交尾していないのに、発情が終わってから間もないせいなのだろうか。
それとも他のメスたちに触発されて
ホルモンが分泌されて乳首にも影響を与えているのか。
このてまりの甘え方はもしや・・・と少し期待をしたが
去年の記録を読み返すと、交尾もしていないのに
やたらと甘ったれになっていたのは去年も同じだった。
変に期待しないようにしよう。
先に交尾を終えたパピルスを捕まえて乳首を確認すると
てまりよりは小さいが、発情前のそれよりは大きくなっているのがわかる。
とは言っても、パピルスは既に妊娠したはずなので参考にならない。
まったく発情していないメスがいれば、てまりの乳首の状態と比較できるが
幸いにもパピルスもナイルも既に交尾を終えた身だからなぁ。
あと2,3週間もすればてまりのおっぱいも小さくなって元の大きさになるだろう。
どうやったらてまりは緑を受け入れるようになるのか。
この先1年の課題。
発情期をコントロールすることには成功した。と思う。
次は発情するが交尾に至らないフェネックをどうやって繁殖に導くか。
我が家で普段から一番甘えて慣れてくれるのがてまりと緑。
こんなベタ慣れフェネックから生まれてくる子供はどんなんだろう。
てまりはちゃんと子育てをするフェネックなのか。
見てみたい。飼い主としてはとっても興味がある。
てまり、緑、来年こそ赤ちゃん作ろうね。
鶏肉を茹でてフェネック達に与えた。大好物のお夕飯。
トトメスはナイルのぶんを、
ラムセスはパピルスのぶんを横取りしてしまう。
お肉も野菜も、我が家ではかなり大きめに切って与えている。
かぶりついて手で押さえないと噛み切れないくらいの大きさにしている。
そのほうが食べるほうも楽しいだろうし、あごの力もつくだろうから。
以前は小さく細かく切っていたけれど
そんなお上品なキツネではないし(笑)、今はざっくり感満載の食事だ。
ただ食費が半端ない。
ドッグフードやキャットフードだけなら1ヶ月5000円程度で済むが
肉や野菜も与えると1ヶ月1万5千円は吹っ飛ぶ。
しかし6匹の「今日はおにく?おやさい?食べられるの?」という目を見ると
よーし頑張って働いて食費を稼いじゃうぞ♪という気持ちになる。
<2017年3月23日(木曜日)>
パピルスが甘えたさんになっているのがわかる。
あのパピルスが。
決して自分から近寄ってはくれないが、
私を見ると、きゅぅーと甘え声を出してケージ内を右往左往する。
さらには顔つきも変わってきた。
今までのきつさが抜け、何だか弱っちぃ情けない印象の顔になっている。
私を見るとお腹を出すのがナイルとラムセス。
大はしゃぎなのがてまり。
トトメスと緑は手を入れるときゃうんと鳴いて横たわる。
パピルスはどうやって甘えたらいいのかわからず、ただウロウロ。
交尾から妊娠までは、朝起きてキツネ部屋に向かうときも
仕事を終えて帰宅するのも楽しみで仕方がない。
私の顔を見ると、6匹それぞれが「甘えたい」を表現してくる。
トトメスとナイルを撫でていると、後ろからラムセスが僕も撫でろと言ってくる。
ラムセスを撫でていると、上のケージからてまりの手が出てきて
私の頭をツンツンする。こっちも撫でてと言っているのだ。
てまりを撫でていると、緑が割って入り
さらに背後から私の足をつつくフェネックがいる。ナイルだ。
あっちのフェネックを撫でて、こっちのフェネックも撫でて。
飼い主、大忙し。
今日はかぼちゃを与えた。
夏になったら我が家の庭で無農薬のかぼちゃが採れる。
それまではスーパーで買ったかぼちゃで我慢してもらおう。
<2017年3月27日(月曜日)>
相変わらず甘えたさんのフェネック達。全員が揃って甘ったれ。
パピルスも甘えたくてきゅぅきゅぅと小さい声で鳴いているが
やはり触られるのは不本意らしい。
しかもパピルスを触ろうとすると、必ずラムセスが割ってはいるから余計だ。
てまりには6つのおっぱいがあることがわかった。
ナイルのお腹に早くも張りのようなものを感じるが
てまりのお腹はぺったんこ。張りもない。
だがパピルスを捕まえてお腹を触ってみても
何らの膨らみも感じないためやや不安になる。
<2017年3月28日(火曜日)>
ナイルは交尾前から、
最近は時間になると自分でケージに入って私を待つようになった。
交尾後はさらにそこから私が部屋に入るとお腹を出して撫でてくれとせがむ。
今までも頭を撫でるとコロンと横たわっていたが、
交尾後のそれは様子が違ってくる。
交尾前;横たわるが、それはあくまで本人が楽な姿勢を取りたいから。
撫でてもらうのは頭だけで良い、という気持ちが見て取れる。
その証拠に少しでもお腹を触ろうものなら飛び起きるか咬んでくる。
交尾後;完全にお腹を上にして仰向けの姿勢を取る。
頭よりもお腹を撫でてほしい感じ。
お腹を撫でると甘噛みする。
パピルスはきゅるきゅる言いながら少しだけ近寄ってくる。
てまりは。。。甘ったれ度が増している。
夕飯後にお腹を触ったら張りを感じた。え?妊娠?
よく考えたら夕飯を食べた直後だ。しかもお肉とその茹で汁も。
そりゃお腹も膨らむわね。
<2017年3月29日(水曜日)>
やっぱりてまりのお腹が少し膨らんだような。
いやいや、確か去年もそんな期待をしていながら
結局は妊娠していなかったんだから。
そもそも性同一性障害かと思うくらいに
オスを受け入れないてまりが妊娠するわけがない。
期待するのはやめよう。
<2017年3月30日(木曜日)>
てまりのお腹は大きくならない。
ナイルのお腹の張り具合と比べるとそれは明らか。
やっぱり今年もてまりは妊娠しなかった。
そしてパピルス。
交尾をしたにもかかわらず、お腹が大きくならないような気がする。
ただ、交尾後のあの独特の甘ったれフェネックにはなっているので、
これはパピルスの体が変化していると思われる。すなわち、妊娠していると思う。
しかしお腹が大きくならない。
昨晩もパピルスを捕まえてお腹を触ってみたが
ナイルほどの張りが感じられない。
ナイルは6度目の出産だから子宮が大きくなりやすいのかも知れないけれど。
ナイルは今年は2匹の出産をすると予想しているので、
多胎児による膨らみとも違うだろう。
昨年思ったことは、パピルスはナイルほどお腹が膨れないこと。
フェネックにもお腹の大きくなり具合には個体差があるのだろう。
今年のフェネック出産予測
出産日:ナイルは5月8日でパピルスは5月3日
頭数と性別:ナイルがオスを2匹、パピルスがオス2匹とメス1匹
昨年、初めてのパピルスの出産に立ち会えず、1匹を死なせてしまった。
ナイルは自力出産を任せても大丈夫だろうが、
パピルスには必ず立ち会わないといけないと悟った。
<2017年4月2日(日曜日)>
てまりに期待をするのが疲れたので、動物病院へ連れて行きました。
ドキドキの超音波検査。結果は。。。
「赤ちゃんは確認できませんね。
子宮が発達している様子も見られませんので
妊娠はしていないと思われます。」
がーん。
ま、いいか。長らく期待をし続けるよりも
早めにはっきり判って良かったです。
パピルスのお腹が全然出ていません。
ナイルは太ってきているのがわかるのに。
ああもしかしてパピルスもダメなのかな(涙)
<2017年4月10日(月曜日)>
久しぶりに昼間にテラスにキツネ達を出した。
大喜びのキツネたち。
さらに交尾から出産までの甘ったれの時期なので可愛い可愛い。
トトメスが緑と半ば本気の喧嘩をしたり
てまりを長いこと追いかけている姿を見て
7歳だけどまだ元気があるんだな、と安心した。
居間の窓のサッシ溝に器用に乗っかるトトメスとてまり。
初めての光景だ。
ラムセスとパピルスのケージ周り2箇所にバスタオルをかけてから
この2日間は驚くほど世話が楽になった。
それまでは常にラムセスのおしっこに怯え、室内が臭くなっていたのだが
バスタオル2枚でそれらから開放された気がする。
日曜日の朝にキツネ部屋の掃除をしたせいもあるが
いや何よりおしっこピッに怯えなくて済むのはありがたい。
早くなくならないかな、ラムセスのマーキング。
餌を市販のものに変えたところ、ナイルとトトメスが食べなくなった。
やっぱり一番最初の餌に戻さないとダメかなー。
パピルスの甘え声は変わらないが、お腹の大きさもあまり変わらない。
出産予定日まであと3週間。
もう1週間待って大きくならなかったら
今年は交尾しても妊娠しなかったのかも知れない。
新しいペットシッターさんのカフェへ面接へ。
猫カフェがめちゃくちゃ気に入ってしまった。これからも通いたいな。
<2017年4月18日(火曜日)>
妊婦でもないオスのフェネックにも偏食が見られるようになった。
昨晩は鶏の胸肉とモモ肉を茹でたものを与えたのだが、
ラムセス(雄)・・・食べない。熱いから?と思いきや、冷めても食べない。
ドライフードを与えたところ、喜んで食べた。
ナイル(メス・妊娠中)・・・一番がっついていた。
熱いのでひゃぁひゃぁ食べていた。
トトメスが近づくとがるるる唸って威嚇していた。
てまり(雌・未だ妊娠せず)・・・
いつもはあまり好んで食べない鶏肉をはぐはぐ食べた。
パピルス(♀・妊娠中)・・・食欲が増してきている。
ナイルはお腹を撫でても咬まなくなった。
下腹というよりは上側のほうが膨れている。
これは初めてフェネックが妊娠してから気づいたことなのだが、
妊娠したら下腹が膨れるのではなく
胃の辺りと思われる箇所が膨れてくるのだ。
パピルスも少しふっくらしてきたので妊娠は確実。
2匹とも、人間で例えると妊娠5ヶ月くらいに思える。
出産1週間前からどーんとお腹が大きくなる。
これも人間が妊娠8-9ヶ月でどーんと大きくなるのと同じ感じ。
昨晩はフェネック達の夢を見た。
以下は私の夢の話。長くなっちゃいそう(==;)
夢で何かの手術に失敗して、ナイルかトトメスのどちらかが死んでしまう。
まさかと思い、ケージの扉を開けると1匹が飛び出してきた。ナイルに見えた。
トトメスが痙攣して顔と前足をだらんと垂らした。
なのに私はトトメスを見捨ててナイルを追いかけた。
トトメスはもうダメだと瞬時にしてわかったから、
生きているナイルを追いかけたのかも知れない。
ナイルは家の2階から下の玄関に飛び降りた。
ナイルもダメだと思った。あの子が高いところから飛び降りて平気なわけがない。
トトメスならまだしも、ナイルだもん。
ナイルが玄関で死んでいるのを想像しながら上から見下ろすと、
フェネックが1匹元気に歩いている。
え?ナイルってそんなに強かったっけ?
再び走り出したフェネックの横顔を見て、
その顔がナイルではなくトトメスのように見えた。
あれ?トトメス?
そして私はいつの間にか、
ケージで痙攣したまま息絶えたフェネックを抱いていた。
そのフェネックがトトメスだとばかり思っていた。
しかしさっき2階から飛び降りたフェネックが、
ナイルではなくトトメスだったように見えた。
腕の中で死んでいるフェネックの首に手をやってみる。
首輪に手が触れた。
ナイルだ。
トトメスじゃない。死んだのはナイルだったんだ。
今、腕の中で硬直し始めているのはナイルだ。
とっさにナイルのお腹を触る。当然、お腹も固まってきている。
赤ちゃんも一緒に死んじゃった。
ナイル、ナイル。私の大事なナイルが死んじゃった。
いやだぁー!と喚きながら、どうやったら時間が戻せるんだろう。
これは夢に違いないから覚めなくちゃいけない。
どうしよう。どうすればいいんだろう。
うろうろと廊下を右往左往する私。
はっと目が覚めた。夢だった。
ナイルともトトメスとも、いつかは別れが来る。
突然の別れにしたくない。
布団から出ながらそう強く思った。
